
好きな作家さんです。
調布市文化会館で開催中の『つげ義春のいるところ』展へ
私がつげ義春漫画に出会ったのは大学生の時。
ワタリウム美術館の図録でJonathan Borofskyの『夢を見た』と一緒に紹介されていた、つげ義春の『ねじ式』に衝撃を受けました。(シュールな夢から派生した作品群という切り口だったと思います。)
それからは古本屋で探したり、友達から借りたりして少しずつ読んでいました。
古い日本の田舎の風景や草臥れた労働者、哀愁、世間にどうやっても迎合できない人が抱える消そうとしても消えない厭世感、それらが相まった独特な世界は唯一無二の魅力があり、ずっと記憶に残っています。
今回の展示は、つげ義春さんの半生を辿りながら、長年暮らしていて漫画にも度々登場する”調布の風景”にスポットを当てています。
生原稿を見ながら、そのモデルになった半世紀前の調布を知れるという、味わい深い展示です。
特に多摩川の渡場の風景は、代表作である『無能の人』にも登場し印象に残っていたので、当時の様子を写真で見れて良かったです。
つげ義春さんは現在、88歳。
そのファンが集まる会場は年齢層も高く、皆さん熱心に展示を楽しんでいました。
私は、初めて目にする生原稿の自然描写力に魅了されていました。
つげ義春作品の中で1番好きな『海辺の叙景』の複製原画もあり、やはり圧倒的でした![]()
また、企画展の開催にあたり協力者が寄せたコメントも面白かったです。
『大家さんと僕』で知られる矢部さんは、つげismを持つ画家の父と暮らした日々を振り返り、『無能の人』の息子にシンパシーを強く感じていたと語り、
企画を監修した美術史科の山下裕二さんは「つげさん、この展示見に来てくれるかな、もし来るとしても自転車は危ないからやめてね」と語り、
漫画の師である水木しげるさんの奥さんからは「水木は本屋に行くとつげさんの本も買っていました。つげさんを支えてやらないとという想いがあったのだと思います」と語り、
皆並々ならぬ熱い想いをつげ義春に対して抱えているのに、本人はどこ吹く風なのがとても好きです。






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